島本総合司法書士法人ブログ

犯罪収益移転防止法の施行から約2ヶ月

犯罪収益移転防止法(GK法)が施行されて2ヶ月を迎えようとしている。元々司法書士には職責上本人確認が義務づけられていたが,この法律の施行によりさらに確認場面が増えた。会社の取締役就任や定款変更の受託の際にも会社の実在および実際に依頼する担当者自身を確認しなければならない。その確認も面談が原則だ。会社から直接に司法書士に依頼がある場合においては事務が増えるとはいえ,担当者と会うことが通常だから別段困ったことにはならない。問題は,行政書士(税理士兼業)からの依頼の場合だ。行政書士は会社から依頼をうけて議事録等を作成して登記を司法書士に依頼することが多い。このとき,司法書士は書面をチェックして問題がない限り登記申請を行い,完了したら依頼者たる行政書士に関係書類を渡していた。このケースの場合,日本司法書士連合会の解釈では,会社の確認は当然として,会社の担当者に加えて行政書士の面談等の本人確認を要するとする。その理由は,登記の受託は司法書士しかできないのであるから,会社とその担当者および使者たる行政書士の確認を要するというのである。しかし,顧客たる会社は,司法書士に依頼する権限までも行政書士に与えているのが普通であって,司法書士は,会社とその代理人等である行政書士の二者を確認すれば問題ないように思えてならない。行政書士にて会社および担当者の本人確認が行われており二重確認の点も気になる。三者を確認するとなると相当な手間と時間を要し迅速な取引が害される。取引の迅速性とGK法の制定趣旨とのバランスを考えた解釈をして欲しいと願う。(S)

2008年04月24日