島本総合司法書士法人ブログ

共同根抵当権設定

 先日、久しぶりに管轄がまたがる根抵当権の追加設定を担当しました。
 概要を要約するとA法務局管轄内の不動産に既存の根抵当権が設定されていて、A法務局,B法務局,C法務局管轄内にある不動産に根抵当権を追加設定するというものです。
 必要書類のやり取りなどが続き、書類をチェックしたのですが、当事者が作成した登記原因証明情報は法務局への差入型のものでした。これは原本還付が出来ないため3法務局提出分用意するとのこと。従前(不動産登記法改正前)の登記原因証明情報(原因証書)は通常、設定契約書1通だったため、各法務局へ順次(このケースだとA法務局→B法務局→C法務局)、申請していました。しかし、今回のように登記原因証明情報が3通あれば、3法務局へ一気に申請できるのではないかと考えてみたのですが、皆様はどのようにお考えでしょうか?
 結果、実体上は可能なんだろうけど、手続上は出来ないということでした。理由は「前登記証明書」が添付できないからということです。仮に3法務局に一斉に申請すると当然、元々ついていた物件以外の前登記証明書は添付できません。よって、形式的には申請書に記載した物件全てが共同関係か判断できません。共同根抵当権は登記が効力要件となっている(民法第398条の16)ので、形式的に共同か判断できない以上、共同根抵当権とは登記できないということです。
 確かにそうですね。ちょっと、浅はかだったかもしれません・・・実体と手続は表裏一体と痛感した今日この頃です(H)。

2008年10月3日