島本総合司法書士法人ブログ

マクドナルドの残業代未払

1月28日、東京地裁でマクドナルドに対し未払い残業代を支払を命じる旨の判決が出ました。
http://www.nikkei.co.jp/news/past/honbun.cfm?i=AT1G2800O%2028012008&g=MH&d=20080128
店長や係長などに昇進すると残業代が出ない、という話はよく耳にします。
私の学生時代のバイト先でお世話になった係長も
「昇進したら残業代出ないんだよ。昇進したくなかった…」と話していました。
労働基準法41条は
①土地耕作もしくは開墾など農業の事業
②動物の飼育、水産動植物の採捕、養殖事業その他の畜産など水産事業
③監督若しくは管理の地位にある者又は機密の事務を取り扱う者
④監視又は断続的労働に従事する者で、使用者が行政官庁の許可を受けた者
については、時間外労働に関する規定の適用を除外しています。
この裁判で争点となった点は、
③のうちの「監督若しくは管理の地位にある者」(管理監督者)でした。
管理監督者とは、
『一般的には局長、部長、工場長等労働条件の決定、
その他労務管理者について経営者と一体的な立場にある者の意であるが、
名称にはとらわれず出社退社等について厳格な制限を受けない者について
実体的に判別すべき』ものであるとされています。
(昭和22年9月13日次官通達17号、昭和63年3月14日労働基準局長通達150号)
係長などの役職は経営者と一体的な立場にある…
と言えない場合の方が多いのではないでしょうか。
実際、バイト先の係長は管理監督者に当てはまるような
経営者的な立場にはありませんでした。
職位の名称にとらわれることなく、職務内容、責任と権限、
勤務態様などから管理監督者の認定は行われるべきです。
しかし、企業にとって人件費の面からなかなか係長・店長=管理監督者
とする体制から抜け出せないようです。
この判決は今まで係長・店長=管理監督者としていた企業が
その体制を見直すいいきっかけになったのではないでしょうか。
(M)

2008年01月29日