幸先裕明ブログ

最近の記事

岡山事務所開設

昨日(平成30年2月20日)付で、弊法人は岡山事務所を開設致しました。
拠点を複数有することができることは司法書士法人ならではです。

広島事務所で約1年半勤務しました司法書士の井上宜枝(岡山出身)が岡山事務所に常駐致します。

どうぞ宜しくお願い申し上げます。

2018年02月21日
 

明けましておめでとうとございます。

明けましておめでとうとございます。

平成もいよいよ30年になりました。
平成元年は中学生だったので、月日の流れの早さに驚きます。

昨年は、共同執筆で自分が書いた文章が多かったわけではないのですが、初めて書籍の出版に携わる機会を得ることができました。
これにより、新たな世界を経験する事ができ、実務家として、まだまだいたらぬ点が多い事を再認識することができました。

ですので、今年は日々是勉強の精神で、商事法務の世界を更に学んでいきたいと思います。

最後になりましたが、昨年も色々な皆様にお世話になり、心より感謝致しております。
それでは、今年も何卒宜しくお願い申し上げます。

2018年01月4日
 

黄金株に関してよくある誤解②

「黄金株に関してよくある誤解」 (2017.10.2)の続きです。

意思表示ができなくなる状態に備え、黄金株を取得条項付株式とすれば良いという話もよく聞くところです。

では、取得対価は分配可能額がない状況に備えて無償とするとして、取得事由はどのような内容にすれば良いのでしょうか?

A 認知症と診断されるなど意思能力に問題があると判断された場合
B 成年後見等の審判を受けた場合

などでしょうか。

まず、Aの場合ですが、取得事由として明確な内容とは言えないと個人的には思います。黄金株を有する株主自身がこのような状況ではない(=取得事由は発生していない。)と考えた場合、揉めるもとです。(医学的なことは分かりませんが、ある医師は認知症と判断し、別の医師は認知症と判断しないということはありえるのではないでしょうか。また本人が医師による診断を望まないときも無理矢理診断させるのでしょうか。)取得事由が発生すると、株主は株式を取得されてしまいます。ですので、取得事由が明確であるということは極めて重要なことです。

次に、Bの場合ですが、取得事由としては明確な内容と言えると思います。ただ、黄金株を当該取得事由に基づき取得する場合、成年後見等の制度を利用せざるを得なくなります。もちろん、本人やご家族がその趣旨を良く理解したうえだと良いのですが、黄金株の取得事由を発生させるためだけにこれらの制度を利用させるのは色々な問題を孕んでいると言わざるをえません。また、取得事由が発生し、実際に取得したということは、当該株主にそれらの事由が発生したということを場合によっては関係者に知られることとになってしまうおそれもあります。

このように、取得事由をどのような内容とするかはなかなか困難な問題です。

ただ、相続対策で早めに後継者に株式(の経済的価値)を移転したいが、経営権は引き続き握っておきたいという事情で黄金株を導入しようと考えていた場合は、別の方法で対処可能なことが実際には多いので、黄金株ありきで前に進むのではなく、同様な効果を得られる別の方法がないか事前によく検討すべきだと思います。

2017年11月28日
 

「総務・法務担当者のための会社法入門」(司法書士 金子登志雄 著)

金子先生が、

「総務・法務担当者のための会社法入門」
https://is.gd/jHH64y
http://www.biz-book.jp/books/detail/978-4-502-24611-1

を出版されます。

金子先生には珍しく(?)入門書のようです。
ただ、『「金子登志雄の見方・考え方」を一挙公開。』と中央経済社のHPにありますし、商業登記法入門ではなく会社法入門ですので、どのようなことをお書きになっているのか今から楽しみです。

2017年10月27日
 

黄金株に関してよくある誤解

黄金株は「拒否権付株式」とも言われます。その名前のせいなのか、当該種類の株主による種類株主総会の決議によって、予め定めた一定事項について拒否したい場合に拒否できる種類株式と思っておられる方が非常に多く感じます。

黄金株が発行されている場合、承認対象事項について、法定の決議機関の承認決議に加えて、さらに種類株主総会の承認決議が毎回必要となるのであって、拒否したい場合のみ拒否する決議をするわけではありません。
もちろん、承認する決議をしないということは承認対象事項を拒否すると言え、違いがないように一見思われます。

しかし、一定期間拒否の決議がなければ拒否権は発動されなかったと解され、その結果承認対象事項について効力が生じるというわけではありません。

つまり、承認対象事項について効力を生じさせるためには、毎回必ず種類株主総会の積極的な承認決議が必要となってしまうのです。
この点を誤解されておられる方が多い様に感じます。

現経営者がその所有する株式のうち1株だけを残し、後継者に譲渡し、その残った1株を黄金株とするという話がたまにあります。
このような場合、現経営者が問題無く意思表示ができる間は良いのですが、意思表示ができない状態に陥ってしまったら大変な事になりかねません。そして、このような場合、黄金株を所有するのは自然人ですので、将来突然意思表示ができない状態になるか否かは、前もって誰にも分からないことです。

ここで上記の誤解のもと、意思表示ができない状態となったら拒否できないので問題無いのではないかとよく言われるのですが、上記のとおり、意思表示ができない状態ですと承認対象事項については一切効力を生じさせることができなくなってしまうということになってしまうのです。
取締役会の決議事項をもその承認対象事項にしていると本当に大変なことになってしまいます。

ですので、黄金株導入については、よくお考え頂く必要があると思っています。

2017年10月2日