幸先裕明ブログ

株式の譲渡承認と特別利害関係人の議決権の行使

株式の譲渡制限がある株式会社の株式を譲渡するには、譲渡承認が必要となります。
承認機関は会社法になって取締役会のみではなくなったのですが、特別利害関係人がいる場合の議決権の行使について、承認機関が取締役会か株主総会の場合で違いがあります。
取締役会が承認機関の場合、取締役がその所有する株式を譲渡する場合は、諸説あるようですが、特別利害関係人に該当すると考えられ、決議に加わることができません。
(その他注意点等詳細は、2009年07月30日付の弊ブログをご参照下さい。)
しかし、株主総会が承認機関の場合は、株主が株式を譲渡する場合もその承認する株主総会において議決権を行使できます。
それは、株主総会においては原則特別利害関係を有する株主も議決権を行使できることとなっていためです。
ただし、承認決議によってその他の株主が著しい不利益を被る場合は、株主総会の決議取消しの訴えの対象となる可能性はあります。
たまに、株式を譲渡する株主は特別利害関係人なので議決権を行使できないので、譲渡承認を決議する株主総会に出席しなくて良いですよね?と質問されますが、その株主が大株主の場合、むしろ出席してもらわないと定足数を満たすことができず、株主総会が適法に開催できないといったことにも場合によってはなってしまいます。
ちなみに、株主総会において議決権を行使できない例外は、会社法§140Ⅲ、§160Ⅳ、§175Ⅱの自己株式の取得に関するものが該当します。

2010年07月14日