幸先裕明ブログ

「等」には要注意~「計算書類」と「計算書類等」

「計算書類」については、会社法§435Ⅱ・会社計算規則§59Ⅰに規定があります。
<会社法§435Ⅱ>
第四百三十五条  
2  株式会社は、法務省令で定めるところにより、各事業年度に係る計算書類(貸借対照表、損益計算書その他株式会社の財産及び損益の状況を示すために必要かつ適当なものとして法務省令で定めるものをいう。以下この章において同じ。)及び事業報告並びにこれらの附属明細書を作成しなければならない。
<会社計算規則§59Ⅰ>
第五十九条  法第四百三十五条第二項 に規定する法務省令で定めるものは、この編の規定に従い作成される株主資本等変動計算書及び個別注記表とする。
つまり、「計算書類」とは、貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表の4つになります。
そして、次に「計算書類等」については、会社法§442Ⅰに規定があります。
<会社法§442Ⅰ>
第四百四十二条  株式会社は、次の各号に掲げるもの(以下この条において「計算書類等」という。)を、当該各号に定める期間、その本店に備え置かなければならない。
一  各事業年度に係る計算書類及び事業報告並びにこれらの附属明細書(第四百三十六条第一項又は第二項の規定の適用がある場合にあっては、監査報告又は会計監査報告を含む。) 定時株主総会の日の一週間(取締役会設置会社にあっては、二週間)前の日(第三百十九条第一項の場合にあっては、同項の提案があった日)から五年間
二  臨時計算書類(前条第二項の規定の適用がある場合にあっては、監査報告又は会計監査報告を含む。) 臨時計算書類を作成した日から五年間
とても細かい話ですが、上記のとおり、「等」があるか否かで、意味するものが異なっています。
「計算書類等」は、いわゆる単独株主権として株主が閲覧できる書類になっています。(会社法§442Ⅲ)
つまり、閲覧対象は「計算書類」(=貸借対照表、損益計算書、株主資本等変動計算書、個別注記表)に限られるわけではなく、附属明細書(会社計算規則§117)まで閲覧請求することが可能ということです。
「等」があるか否かで大きな違いですね。
さらに、一定の要件を満たす株主は上記に加えて、会計帳簿の閲覧請求権もありますが、こちらは、「島本総合司法書士法人オフィシャルブログ」の2008年5月15日付「会計帳簿」でかつて取り上げましたので興味があればご参照下さい。

2010年07月26日