島本章生ブログ

2014年12月

設計事務所の倒産

黒川紀章建築設計事務所が民事再生申立てとのこと。
通常,設計事務所が倒産なんて考えられません。
設計事務所は,基本的に設計という役務の提供が事業であって,大きな設備投資などの先行投資は必要ないのですから。
倒産の原因で考えられることは,過大な自社ビル建築に伴う借入金の負担増か,本業以外の投資,あるいは仕事が減りながらも人材を確保し続けた,また役員報酬の支払いすぎなどでしょうか。
強力なブランド力をもっていれば,経営効率は高いはずです。
それだけに業界は驚いたのでしょう。
設計士だけではなく,司法書士,弁護士,税理士,行政書士など士業も倒産する時代。
これからますます士業の経営環境は厳しくなります。
アベノミクス恩恵は大手企業など一部だけに限った話です。
期待してはなりませぬ。

2014年12月19日
 

合併異議

15年以上前であろうか。
ある会社から依頼を受け,10社の合併に携わったことがある。
会社役員や関与する専門家も交え,幾度かのMTGを重ねた。
再生合理化を目的にした合併で,債権者たる金融機関は10行弱であったと記憶する。
債権者異議公告及び通知を行ったところ,異議期間満了日に殆どの金融機関から異議がある通知書が届いた。
合併期日の3日前だったので慌てたが,合併異議満了日と期日との間に日数を設けていてよかったとも思った。
大急ぎで債権者を害しない書面を作成すべく税理士に協力を求めて,実質評価のBSを全社分作成してもらい,担保提供している登記簿を確認し,債権者を害していない理由を書いた書面を登記申請書に添付して法務局に提出した。
登記は無事完了した。
その後,異議を申し出たある金融機関の代理人弁護士から,返済しないなら合併無効の訴えを提起するとの内容証明が届いた。
結局のところ,これら合併異議は,実質として,貸金の一括返済要求であり,合併を承認したメインバンクがすべての責任を被れと言うものだった。
最終的には金融機関同士の交渉により解決し,その後も会社としては経営的に厳しい時代が続いたが,ブランド力は高く,今では健全な会社だ。

2014年12月18日